登りより下りだった

嫁がぽつりともらした。
「さっき聞いたんだけど、”登り天国、下りは地獄”だって」
「そうなの?」
・・・そうだった。

ゴウゴウと吹く風に煽られながら名残惜しく帰路についた。
白く柔らかそうな雲海を眼下に、ゆっくりと下山する。



帰りのコースは、ゆるやかな砂利道と登った道をそのまま下るルートの2つがある。
距離は登った道の方が短く角度が急だが、まずはそちらを進む。
火山が作り出した岩の道は、足下を滑らせるだけで大変なことになりそうだ。
半ば岩から岩へ飛び移るように歩をすすめた。
特に筋肉痛も感じないのだが、全体重が膝にのしかかる。
最初は楽に考えていたが、次第にきつくなってきた。
足を守るように、体をねじって滑るように降りる。
やはりきつい。
空気をそれほど薄く感じないのだが、風の強さに喉の乾きだしてきた。

早く下らないと。
実は5合目から駐車場までのシャトルバスは、午前11時までしか無いのだ。
登りにくらべて下りは早いのだが、それでも2〜3時間はかかるだろう。
のんびりしてはいられない。

コメント